TOEFLのまとめ(効用と攻略法)
TOEFLについて、その効果と対策をまとめます。(丁寧語は省略します。)
<効用(役に立つか)>
・そこまで役に立たない。4つ理由がある。TOEFLのテスト用の英語力と実践的な英語力はTOEFLであっても実践と少し違う。実際に留学中に使える状態にすることを目標とすると、
理由1:問題の発話スピードが少し遅い。
理由2:なまりに対応できない。アメリカ英語のみ。イギリス・オーストラリアならIELTS。いずれにしてもインド英語やスペイン語圏、アフリカ系、アラブ系などの他国の英語のなまりに留学してから慣れるのに時間がかかる。
理由3:トピックと専攻が違う。歴史、文学、音楽、建築、天文学、生物学などに偏っているため、それ以外の専攻、特に理系だとあまり意味はなく、せっかく覚えた単語も忘れていく。
理由4:感覚で解いていて点数が高く出ていると、現場でギャップがありすぎてついていけない。
<TOEFLの試験的な欠陥>
・speakingやwritingのチャンスは本番は1回。緊張したり、失敗して点が上下しすぎる。
・speakingは録音する、ということでちょっと普段の会話と違う。特に最初の2問は「スピーチ」能力であって、普段の会話能力ではない(言いたいことが元からあったり、流れ中で言いたいことがてきて言葉を発するのとは異なる)。
・試験時間が長い(休憩がほとんどない)
・全員同時開始ではないので、speaking がはじまると周りの音がうるさい。
<対策する前に>
0、留学しなくてはならない理由を紙に書き出す。海外体験・ボランティア・ワーホリが大きな目的ならTOEFLをやめる。
1、TOEFLを受けなくても、点数が低くても留学できる方法を徹底的にさがす。
2、点数が取れたら留学するという発想を捨てる。
3、文法だけ先に勉強して、まずフィリピンに語学留学する。
4、以下の方法で勉強する。
<具体的な勉強法>
短期間で高負荷でとにかく点数をとって、先に留学する場合の勉強法。
(※留学、英語圏在住経験がなく、60点前後から90点を目指す場合)
・流れ
1、基礎レベルの確認
2、語彙
3、過去問によるリーディングとリスニングの勉強
4、点数が安定してきたらスピーキングとライティングにうつる。
まず、基礎レベルが足りてるかを確認。
- TOEICからの換算。-90点して、÷10。TOEICは実力より点数が出やすいので、600点の人はだいたい50点ぐらい。ただし、英会話能力で点数はかなり異なる。
- 本物を1回受ける。本番環境はかなり周りがうるさいのでお金に余裕があれば・時間に余裕がなければ1回受けるのが早い。
- ETSのオンラインでのテストか過去問(公式ガイド)を解く。(コストを考えてテストの形式だけ知る場合)
次に語彙、リーディングとリスニングを勉強。必要であれば先に文法も。
- 語彙 単語帳とリーディングで出てきたわからないものを暗記。難易度が高いものを覚えておくと、心理的にラクに。難易度が低いものを高速でわかるようにすると実際的にラクに。
- リーディング 精読と速読にわける。文章の構造がわからない人はまず精読。大学受験の英語長文のテキストを書店で見て、倒置や否定のところが全くわからない場合は復習。そうでない場合は、過去問を1パッセージずつ解いて精読(和訳)。次に一度解いた問題の文章部分のみを何度も速読。頭の中で和訳せずに意味をとれるようになるまで。足りなければ教材追加。
- リスニング セット1つ(会話1個、講義2個)を解く。次に頭に意味が入るように意識してシャドーイングと音読。極端に速い・難しい部分を残してつっかえなくなったら次のセットを解く。1セットずつ丁寧に。たくさん解くのは本番前に形式になれるためだけ。
- 文法 受験勉強のものを一度見直す。受験での基礎(センター程度)がわかっていれば、あとはその都度確認して覚えていくのが早い。細かい語法は一切出ない。
使用するテキストは基本4つ。単語本が苦手な場合はiknowを利用(できればセンテンスを音読かシャドーイングする)。
TOEFLテスト英単語3800 一番高いレベルの単語はコスパは低い。
ETS公認ガイド TOEFL IBT 第4版 CD-ROM版
Official TOEFL iBT® Tests Volume 2 リーディング追加、その他の本番慣れには公式過去問。
リーディングのみ、きつければbarron'sかdelta。リスニングは最大スピードが公式ガイド・過去問より多少遅い。
最後にスピーキングとライティング。(更新予定)
オンライン英会話などでトピックを練習する。とにかく喋る時間、発音する時間を増やす。留学して喋れないとそうなるが、いえなかったことをこまめに調べ直し、頭の中で次からいえるように常に英作文する。
<精神面のヒント>
・留学してやりたいことができている自分を想像する。
・留学先のシラバスが手に入ったら見てみる。
・大学受験と同じく、たくさん学習書を買わない。
・復習をこまめ、翌日の始めに持ってくる。
・テスト前日はよく寝る。
・点数はトピックと緊張・集中度でかなり上下するので真に受けない。
・運よくとれたらさっさとやめて自分の勉強をする。
<まとめ>
目的をはっきりさせること。TOEFLのテスト程度で面食らっていては厳しいので、短期間で集中してテストの点数だけあげて、あとは実力・実践での英語力を現地に行くまでにコツコツと積み上げる、現地に行ってからも継続できるように勉強スタイルを確立しておく。